食支援を悩み抜く〜多職種で支える摂食・嚥下障害の意思決定〜(第25回 お茶香るカンファレンス)
開催日
2021/02/18
講師
大浦 誠先生(南砺市民病院 内科医長・総合診療科医長)
林田 有貴子先生(有貴歯科クリニック 院長)
モデレータ
鬼澤 信之(医療法人あんず会 杏クリニック院長)
概要
認知症の患者さんの意思決定がわからない状態で胃ろうや高カロリー輸液が始まった。
高齢を理由に十分な検討もなく口から食べることを止めて看取りの方針になった。
そんなことは皆さんの周りではないでしょうか。
このような違う意見が出そうな場合は問題と感じやすいかもしれません。
では、皆の意見が同じであったとき。
本当にそのプロセスが正しかったかどうか経過を振り返ってみて検証できているでしょうか。
「摂食・嚥下障害の意思決定支援に王道なし」と大浦先生は言います。
この支援は、いくら考えても万人が納得する正解が出せず、万能なアプローチはなく、エビデンスでもナラティブだけでも上手くいかないのもの。
それでもなお本当に正しいかを何度も何度も自問自答するその過程が大切です。
多職種で悩み抜く。そんな機会が必要なのです。
今回お話しいただくのは、富山県の南砺市民病院で、「摂食・嚥下機能パスチーム」という食べられない患者さんに多職種チームで介入することで改善の方法を模索する活動をしている 大浦誠先生です。
大浦先生は臨床倫理アドバイザーとして、さまざまば倫理的ジレンマで悩む患者さんや医療者の支援を行っておられます。私たち一人ひとりが支援を行えるように、摂食・嚥下障害の判断基準や知識を教えていただきます。
さらに歯科的な視点から、摂食・嚥下機能評価の実際を、所沢市の有貴歯科クリニック林田有貴子先生に解説いただきます。
皆さんからの疑問はモデレータを務めます、杏クリニック鬼澤信之がストレートにお聞きします。